聞き屋のたぬ吉

矛盾の総和が人生だ

瞬間的⬛️ックスセンス

きのうの午後、市議会議員選挙の投票に行ってきました。 数日前から街のいたるところで「クリーンな政治を!」とか「まっとうな政治を!」なんて演説が聞こえていたけど、熱っぽく語られるほど胡散臭く感じるのは何故でしょうか。 今回は特に支持する政党も…

沈黙は敗北ではない

役所の紹介で不定期に通っていた就労アシストの事業所が、この三月をもって閉鎖することになった。 この一年を振り返ってみると、自分の精神状態はかなり不安定だったように思う。会話の途中で泣き出してしまうことが何度かあったし、体調が悪いときには険の…

【SF小説】誰もいない部屋で

部屋の天井の四隅を見ると金縛りにあう、という話を思い出し、さっきから白い天井を眺めているのだが、その四隅がいっこうに見あたらない。の、ではなく、正確にはどれが四隅にあたるのかが分からなかった。 別段この部屋がデザイナーズマンションの類いで、…

桜前線とあいみょん

木曜日、家に遊びに来たT君にとんでもなくおいしい手土産をいただいてしまった。立川にあるRINGOというお店のアップルパイだ。 雨よけのためか、紙袋は半透明の赤いビニール袋で丁寧に包まれていた。りんごみたいな真っ赤な包装がなかなかおしゃれで、(絶対…

渋谷区にて

【2018年2月13日】 夜の7時過ぎ、渋谷区内の某所で座っていたら、いかにもセンター街代表といった感じの強烈なギャル二人組がやって来た。 ギャルA「え、なにこれウケんだけど!聞き屋だって!」 ギャルB「なんかクマいるし、やばい!」 こんばんは~ A「お兄さ…

消えるコンビニの多様性

【2018年2月1日】 中堅コンビニチェーンのスリーエフが1月30日をもって全店舗の営業を終了した。昨年の春頃だったか、単独店舗消滅の一報を聞いたときはひどく憂鬱な気分になったものだ。 僕の地元・神奈川発祥ということもあり、昔から何かと縁が深い店だっ…

過去記事の掘り起こし

大した内容じゃないけれど、下書きに残っていた記事を再掲載してみました。この二つは過去に一度公開していたものです。 tanukichi.hatenadiary.com tanukichi.hatenadiary.com 他にも公開せずに下書きになっていた記事が複数ありました。どれも短いものばか…

車に無関心な「助手席性」の話

相方が車を買い換えるらしいです。 今彼が乗っている車種は日産のエルグランドなんですが、以前からずっと「燃費が悪い」とぼやいていました。ハイオク仕様だそうで、1リットルあたり5キロ走るとか走らないとか。今のところ同じ日産の新型セレナを検討して…

【小説】東京リアルボーイ

「食事のときからすでに前戯は始まっていると言いますが、あれもあながち間違いじゃありません。たとえば初対面の人と店で食事をする場合、テーブルを挟んで正面から向かい合うよりもカウンターなんかで横並びに座ったほうが親しくなりやすいんですね。私が…

【小説】ジャンキー・デビルローン

月に一度行くか行かないかという小さな中華料理屋がある。もともとは旦那が職場の人に教えてもらったというお店で、四十代くらいの夫婦が二人だけで経営していた。自宅から歩ける距離にないので、食べに行くときは必ず車を出してもらっている。 先週末、私た…

読書記録2019

純文学を中心に、日々更新していきます。 追記 その月に読んだ本の中で、とくに良かったものに★をつけることにしました`^ω^ 【1月】 ・村上龍「すべての男は消耗品である。最終巻」 ・村田沙耶香「きれいなシワの作り方」 ・高山羽根子「うどん キツネつ…

「書かない」という描き方

高山羽根子の小説にはまっている。 昨年の10月に「オブジェクタム」という作品を読んだのがきっかけで大ファンになってしまった。あえてチープな表現を使ってみるが、これがなかなかにヤバい。 「ベルリンは晴れているか」で先の直木賞候補にもなった作家の…

【小説】マスクの男

目の前の男と手をつないでいた。名前は愚か、年齢も職業も知らない。 男はマスクをかけていて、その表情のすべてを窺い知ることはできない。ただ、雰囲気が優しかった。 仕立てのいいスーツを纏っていた。察するに四十代半ばといったところか。人好きのする…

【小説】石井さん

私が小学五年生のころ、クラスに石井さんという女の子がいた。 石井さんはその年の春にやってきた転校生だった。見た目は利発そうなのに性格はひかえめで、なぜだかいつも体育の授業を見学していた。 見学の理由を担任から周知されなかったこともあって、最…

友達でいさせてください

これから朝に転じる前が 夜のいちばん寒い時間でしょう あなたにたどり着かないのは まだ寂しさが足りないのでしょう あなたの傍へゆくために パスポートもビザも必要がない 空を見上げて 空に溶けて 空を伝ってゆく 有線放送だろうか、店内には中島みゆきの…

ずぶ濡れで、走っていけるか

綾瀬女子高生コンクリート詰め殺人事件の元少年、4人中3人が再犯 https://t.co/pkA8fSotWM死刑反対派は一体どこに鳴りを潜めたんだ?こんな奴ら、500%死刑にしとかないといけなかっただろ。精神異常だよ。コイツらは。— Noel (@noel_valentine) 2018年9月1…

ELLEGARDEN 「THE BOYS ARE BACK IN TOWN」TOUR 2018に見る異性愛の圧倒的優位性と閉塞感

おととい8日、新木場STUDIO COASTでおこなわれたELLEGARDENの十年ぶりの復活ライブに足を運んだ。 記念すべき復活とは言え、自分にとって彼らのライブはこれが初参戦であり、軽々しく「お帰り」なんて言えるようなコアなファンではまったくない。それ故にラ…

「後のものが先になり、先のものが後になるであろう」

僕が昔預けられていた児童擁護施設には、敷地内にキリスト教の小中学校が併設されていて、山の上にはプロテスタントの教会が建っていた。施設の職員のおよそ半数はクリスチャンで、毎週木曜の夜と日曜の午前中には施設内の子供と職員が全員集まり、教会で礼…

映画『万引き家族』に息を飲む

水曜日の夕方、立川駅で万引き家族を観た。 予告編を見た人であれば、この映画がハッピーエンドになるはずがないということは、もれなく予想していたに違いない。僕もはじめから「この家族がどのように崩壊するのか」という点に注目しながらスクリーンを見つ…

amazarashi Live Tour 2018「地方都市のメメント・モリ」

おととい中野サンプラザにておこなわれたツアーファイナルに、お世話になっている友人と二人で行ってきました。実は僕らにとって今回のamazarashiが初参戦のライブだった訳なんですが、噂に聞いていた通り、秋田氏の美しい歌声とタイポグラフィに終始圧倒さ…

震災で浮かび上がる仮想現実

東日本大震災で都心の交通網が完全に遮断されたとき、「予想外に繁盛したのが自転車屋さんだった」という話を知人から聞いたことがある。彼曰く、地震発生から二時間後に新宿区内で自転車を買おうとしたところ、すでに店先には大行列ができており、安価なマ…

【小説】午前三時の水銀灯

地元の駅に着いたのは、すでに日付けが変わった頃だった。 お腹が空いていた。何か買って帰ろうと駅前のコンビニに寄ってはみたものの、食べたいと思うものが皆目見当たらない。棚に並べられた弁当類はどれもいまいちだし、パンも惣菜もおにぎりも、何もかも…

ギャップのある人

先週火曜日の夜、ブログ仲間のけーみさんと国分寺でリアルをした。改札前で先方を発見して駆け寄ると、開口一番こう言われてしまった。 「あっ、よかった!想像してた人と全然違いました!」 僕のブログの雰囲気から、かなり暗い人物を想像していたらしく、…

ある朝に、思うこと

五歳児が虐待死した事件。殺した両親の子供時代まで想像できる人間は少ない。彼らがまた五歳の頃、その両親にどんな扱いを受けていたか、我々はもう知るすべもない。泣き叫んでいたのはきっと彼らの心も同じで、ギリギリのところで生かされ、殺されなかった…

登山家の冒険は続く

前回更新した記事が、はてな公式ツイッターでおすすめ記事として取り上げられたこともあり(神原さんが教えてくれるまで知らなかった)、土日の二日間だけでPV数が過去最高の3400を記録した。 tanukichi.hatenadiary.com やはり世間的にセンセーショナルな内容…

生活保護を申請した話

ひい、ふう、みい。 財布の中身をベッドの上に並べてみると、そこには折目のついた三枚の千円札と、鈍く光る小銭が数枚あった。家に貯金箱なんてものは存在しないので、紛れもなくこれが全財産である。とち狂ったように届く請求書の山とそれらを交互に睨んで…

存在を証明する方法

「断捨離の極意は何を捨てるかではなく、何を残すか」と話すのは、片付けコンサルタントで有名な近藤麻理恵さんだ。近藤さんは自著で「ときめきを感じるものだけ手元に残し、感じないものは処分する」という、至極シンプルな断捨離術を、世の中の片付け下手…

虹色の優しさに包まれた、東京レインボープライド2018

ゴールデンウィーク最終日の6日、ヤシュウさんとりきまるさんとAIR-J'さんと共に東京レインボープライドに行ってきた。 結論から言ってしまうと、とても賑やかで楽しかったはずなのに、返って僕は自分自身を見失ってしまったような気がした。このイベントを…

自虐的だった片想いと過呼吸の話

すっかり治ったと思っていた過呼吸が、最近とみに頻発するようになってしまった。先週から既に三回も出ていて、自分の中ではいささか深刻な状況だったりする。 最後に過呼吸になったのは、たしか三年以上前のことだったと記憶している。それ以来はすっかりご…

感情が爆発した一週間のこと

「困ったことがあったら何でも言えよ」 事あるごとに、奴はそう言った。 奴とは職場の上席で、センター全体の責任者のようなポジションの人間だ。57歳、詳しい役職は知らない。 任侠映画のヤ〇ザのような薄茶がかった眼鏡姿で、おまけにこちらの名前は呼び捨…